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2026.06.11越境ECeBay関税

関税で「越境EC崩壊」は本当か?48%が購入控えでも売れる戦略を現役経営者が解説

越境EC市場は関税の影響で変化していますが、決して終わっていません。48%が購入を控える中でも売上を伸ばすための具体的な戦略と、バイヤーの行動変化、DDPの重要性について、現役経営者である荒木淳平が解説します。

CHAPTERS

  • 00:00関税のリアルな影響とは?
  • 00:30関税の許容ライン
  • 01:00売れる商品の正体
  • 01:30購入行動の変化
  • 02:00バイヤーの新常識
  • 02:30DDP時代の到来
  • 03:00越境ECの本質変化
  • 03:30eBayセラーの戦い方

「関税が上がって越境ECはもうダメだ」なんて声もよく聞くんですけど、実際のところ、結論から言えば終わってないんですよ。ただ、正直に言うと「売れ方が完全に変わった」というのが僕の実感ですね。

海外バイヤー185人のデータを見てみると、確かに48%もの人が一時的に購入を控えていることがわかります。全体の熱量が下がっているのは間違いない。でも、それでも売れている市場や商品があるんです。今日はその構造と、僕たちがどう対応していくべきかをお話ししたいと思います。

関税上昇で越境ECは「終わった」のか?

僕が現場で肌身で感じるのは、関税の影響はかなり大きいということです。ただ、ポイントは「完全に止まったわけじゃない」ということなんですよね。

うちの会社でも、ここ数年の市場の変化は肌で感じてます。データが示すように約48%のバイヤーが「一時的に購入を控えている」状況ですから、市場全体の熱量は下がっているのは事実です。でも、これは購入そのものが消えたわけじゃなくて、市場が縮小しているというよりは、むしろ「選別」が起きていると僕は見ています。つまり、これまでと同じやり方では通用しないけれど、新しい条件を満たせば売れるというフェーズに入った、ということなんですよね。

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バイヤーが許容する関税の「壁」はどこにあるのか?

じゃあ、バイヤーはどれくらいの関税なら買うのか、ってところが重要になってきますよね。僕たちの調査データを見ると、ほとんどの人が**「15%までなら許容」**していることが明らかになりました。

具体的には、83.5%のバイヤーが「15%以内ならOK」と答えています。これはかなり明確なラインだと思いますね。もちろん、16%以上でも買う層は16.5%いるんですけど、この数字を見ると、15%を超えると一気に購入へのハードルが上がる、と考えるべきでしょう。だからといって「絶対売れないわけではない」というのも事実なので、このラインをどう乗り越えるかが戦略の鍵になります。

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関税があっても「売れる商品」の共通点とは?

関税が高くなっても売れる商品って何なのか。これが一番重要なんですけど、僕が現場で見ていて感じるのは、それはもう**「代替できない商品」**、つまり「唯一性」がすべてだということですね。

うちで扱っている商品や、他社の成功事例を見ても、この傾向は明らかです。例えば、日本のアニメグッズマンガや書籍、あとは日本限定の音楽作品なんかがそうですね。これらは自国では買えない、日本限定品、あるいは廃盤になっていて手に入りにくいといった理由で、どんなに価格が高くなっても、関税がかかっても、それでも欲しいというニーズが根強いんです。逆に言うと、どこでも買えるような商品は、関税の壁に直面すると途端に売れなくなってしまう。この「唯一性」があるかどうかで、商品の命運が分かれると僕は考えています。

越境ECバイヤーの「購入行動」はどう変化したか?

バイヤーの購入行動にも面白い変化が見られます。僕たちのデータを見ると、購入頻度自体は、関税の影響を受けてもほぼ変化していないんですよ。これには僕も最初は驚きました。

でも、その一方で、1万円以上の高単価商品の購入割合が増加しているんです。これは何を意味するかというと、これまでは気軽に越境ECを利用していたライト層が、関税の影響で離脱してしまったということ。そして、本当にその商品が欲しい、多少高くても手に入れたいという「ヘビーユーザー」だけが市場に残っている、ということなんじゃないかと思っています。つまり、市場のパイは変わらなくても、購入する層の質と求めるもののレベルが変わった、という風に理解しています。

今のバイヤーが「購入を決める」新常識とは?

今の越境ECバイヤーが何を重視して購入を決めているかというと、完全に**「比較と納得感」**だと言い切れますね。

僕たちの調査では、79%ものバイヤーが複数サイトで価格比較をしていることが分かりました。そして、クーポンやセールへの意識も以前よりずっと高まっているんです。これは、関税という追加コストがかかる分、購入者はより慎重になり、少しでもお得に、納得して買いたいという心理が働いているからだと思います。だから、これからの価格設計は「なんとなくの値付け」では通用しません。価格設定をミスすると、すぐに他社に流れてしまう、まさに「即死」の状態になってしまうので、細心の注意が必要だと感じています。

なぜ「DDP」(関税込み価格表示)が新スタンダードになるのか?

配送や関税の見せ方についても、大きな変化が起きています。これからは**DDP(Delivered Duty Paid、関税込み価格表示)**がスタンダードになる、と僕は確信していますね。

DDPとは、商品価格に関税や消費税などの諸費用をすべて含めて表示する方式のことです。なぜこれが重要かというと、バイヤーにとって支払いがシンプルになり、事前に総額が分かることで安心感が生まれるからです。これまでは商品が届いてから関税を請求されて「え、こんなにかかるの?」と驚くケースも少なくありませんでした。この「あとから請求される不安」が、今のバイヤーにはすごく嫌われるんです。だから、今後は総額表示が正義になる。DDPに対応することで、バイヤーからの信頼を得て、購入に繋がりやすくなると考えています。

越境EC市場は「フィルターがかかった」状態に変化した

まとめると、今の越境EC市場は一言で言えば**「フィルターがかかった市場」**だということですね。関税は、もはや単なる障害ではなく、ある種の「フィルター」として機能しているんです。

このフィルターを通過して売れる条件は、大きく分けて3つあると僕は考えています。一つ目は先ほどもお話しした**「唯一性」。二つ目は、価格比較に耐えうる「納得感ある価格」。そして三つ目が、DDPに代表される「分かりやすい総額表示」**です。これら三つの条件を満たす商品やサービスだけが、この新しい市場で生き残り、成長していくことができるんです。

これからのeBayセラーが「実践すべき戦略」

じゃあ、僕たちセラーはどう動けばいいのか。やることはかなりシンプルですよ。

まず、低単価・量産品を扱っているなら、撤退を検討する時期かもしれません。これは厳しい判断ですが、現実です。次に、自分の商品が**「日本でしか買えない」という唯一性を持っているか**を徹底的に考え、それを軸に戦略を立てること。そして、価格設定は「総額思考」で、DDP対応を進めるか、それが難しい場合は関税の説明を明確に伝える工夫をすること。さらに、バイヤーがクーポンやセールを重視している現状を鑑みて、クーポン前提の価格設計を取り入れることも重要です。

関税で越境ECが終わったわけではありません。市場は「選ばれる商品だけが売れる構造」に変化したんです。この変化を理解できるかどうかで、今後の売上は大きく分かれると僕は思いますね。

FAQ

Q.越境EC市場は関税の影響で本当に縮小していますか?
市場は縮小というより「選別」が起きています。海外バイヤーの約48%が購入を控えていますが、特定の条件を満たす商品やサービスは引き続き売上を伸ばしています。
Q.バイヤーが関税を許容する目安はどれくらいですか?
ほとんどのバイヤーは関税が「15%以内」であれば許容すると考えています。15%を超えると購入のハードルが一気に上がる傾向が見られます。
Q.関税があっても売れる商品の特徴は何ですか?
「代替できない唯一性」を持つ商品です。具体的には、自国で買えない日本のアニメグッズ、漫画・書籍、音楽作品など、日本限定や廃盤で希少価値のあるものが強いです。
Q.越境ECバイヤーの購入行動で特に変化した点は?
購入頻度自体は変わらないものの、1万円以上の高単価商品の購入割合が増加しています。これはライト層が離脱し、ヘビーユーザーが残っていることを示唆しています。
Q.DDP(関税込み価格表示)がなぜ重要になるのですか?
DDPはバイヤーが事前に総額を把握でき、あとから関税を請求される不安を解消するため、購入への心理的ハードルを下げます。支払いのシンプルさも重視されます。
Q.越境ECで成功するためのセラーの具体的な戦略は何ですか?
「日本でしか買えない」唯一性のある商品を軸にし、価格はDDP対応や関税説明を明確にした「総額思考」で設計。クーポン前提の価格設定も効果的です。
Q.低単価の量産品はもう越境ECで売れませんか?
関税の影響で価格競争力や「唯一性」が薄れるため、低単価の量産品は売れにくくなっています。撤退や戦略の見直しを検討する時期に来ていると考えられます。

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