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2026.09.15越境EC物流コストDHL

DHL値上げで越境ECの利益激減?40代経営者が語る物流コスト高騰の背景と5つの対策

DHLが送料3%値上げ。越境ECセラーが直面する物流コスト高騰の背景をJP.Company代表・荒木淳平が解説。利益を守るための具体的な5つの対策を深掘りします。

CHAPTERS

  • 00:00オープニングトーク
  • 00:15問題提起
  • 00:45値上げの背景と理由
  • 01:20トランプ関税の影響
  • 02:00インフレと人件費の上昇
  • 02:40年末の物流ピークに向けた先行対応
  • 03:10今回の値上げ、どれくらい影響するのか?
  • 04:00他の配送会社も“追随”の可能性大
  • 04:50越境ECセラーが今やるべき対策
  • 05:15送料込み表示に切り替えるか検討
  • 05:50配送方法別の利益率を再計算
  • 06:25商品単価・数量を上げて利益率をカバー
  • 07:00アメリカ依存を下げる
  • 07:40SpeedPAKなどeBay公式配送との比較もしておく
  • 08:10エンディング

越境EC事業を営む皆さんにとって、物流コストは常に頭を悩ませる大きな要素だと思うんですよね。

つい先日、DHLが9月から送料を一律3%値上げすると発表しました。これは越境ECセラーや法人にとっては、決して小さくないインパクトがあると感じています。

僕自身、この業界で長くビジネスをしてきていますが、物流コストの値上げは避けられないトレンドになっています。今回は、なぜ今、物流コストが上がり続けているのか、その背景を深掘りしつつ、僕らがどう対応していくべきか、具体的な対策についてお話ししたいと思います。

越境EC物流コストが上昇する3つの背景とは?

今回のDHLの値上げに限らず、物流コストが上がり続けているのには、いくつか複合的な理由があるんですよ。特に大きいのは、次の3点だと僕は見ています。

1. トランプ関税の影響で通関処理が複雑化

アメリカ向けの越境ECにとって、トランプ政権時代に導入された関税措置は今も大きな影響を与えています。特に、少額貨物に対する関税申告の厳格化は、配送業者側の負担を大きく増やしているんです。

具体的には、米国向けに発送する商品の税金表示や申告作業が追加され、通関処理が以前よりも格段に複雑になりました。これはDHLに限らず、すべての配送業者にとって業務量の増加に直結し、その分、人件費も上がってしまいます。僕らの現場でも、一つ一つの荷物にかける手間が増えたな、と実感する部分ですね。

2. 世界的なインフレと人件費の高騰

これは皆さんご存知の通りだと思いますが、世界的な物価上昇、特に燃料費の高騰は物流業界全体に重くのしかかっています。航空貨物で商品を運ぶ以上、燃料費は避けられないコストです。

さらに、人件費の上昇も大きな要因です。物流、特に航空貨物のような専門性の高い分野では、人員の確保が非常に困難になっているんですよ。労働市場全体で賃上げ圧力が高まる中で、優秀な人材を確保し、サービス品質を維持するためには、どうしても人件費を上げざるを得ない状況にあるんです。

3. 年末の物流ピークに向けた先行対応

毎年11月から12月にかけては、ブラックフライデーやサイバーマンデー、クリスマス商戦といったイベントが集中し、eコマースの需要がピークを迎えます。この時期は世界中で荷物が集中するため、物流網が逼迫しがちなんです。

配送業者としては、この年末のピークに備えて、事前に価格調整を行う傾向があります。毎年1月〜2月に一斉値上げするよりも、段階的に値上げしていく方が、顧客へのインパクトを抑えられるという判断もあるんじゃないでしょうか。僕らも、毎年この時期になると「そろそろ来るな」と身構えるのが常なんですよね。

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3%の値上げが越境ECビジネスに与える具体的な影響

「たった3%」と思う方もいるかもしれませんが、これが越境ECビジネス、特に利益率の低い商品を取り扱っているセラーにとっては、かなり大きな影響を及ぼします。

例えば、送料が30ドルの場合、3%増で30.90ドルになります。一見すると小さな差ですが、これが積み重なると無視できない金額になります。特に、単価が低い商品を多く扱っているセラーの場合、このわずかな送料の上昇が、そのまま利益を直撃してしまうんですよ。僕らのビジネスでも、1%の利益率改善がいかに大変か、日々痛感していますからね。

さらに、アメリカ宛の発送では、先ほどお話しした関税に加えて送料の値上げという「ダブルパンチ」になります。これによって、「売れない」のではなく、「売れても儲からない」という非常に厳しい状態に陥る可能性が出てくるんです。現地の顧客からは「高い」という声が上がりやすくなるし、僕らとしても利益が出ないとビジネスを継続できませんから、これは本当に死活問題だと思います。

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他の配送業者も値上げに追随する可能性が高い理由

今回のDHLの値上げは、あくまで先行事例だと僕は見ています。残念ながら、他の配送業者も追随して値上げを行う可能性は非常に高いと考えています。

というのも、FedExやUPS、そして日本郵便などの国際配送サービスも、基本的にDHLと共通のコスト構造を抱えているからです。燃料費や人件費の高騰、そして特にアメリカ向けの関税処理の増加といった課題は、どの配送業者にとっても共通の負担なんですよ。

業界内の情報交換をしていても、早ければ10月〜11月にも他社が値上げを検討している、という話も聞こえてきます。僕らは常に複数の配送オプションを比較検討していますが、どこか一社だけが据え置き、というのは考えにくい状況ですね。だからこそ、今のうちから対策を打っておくことが重要なんです。

越境ECセラーが今すぐ取るべき5つの対策

物流コストの値上げは避けられない現実ですが、僕らセラー側にもできる対策はたくさんあります。悲観的になるばかりではなく、積極的に手を打っていくことが、これからのビジネスを左右すると僕は思っています。

【1】送料込み表示に切り替えるか検討する

まず一つ目は、商品の価格設定を見直すことです。送料を別途請求するのではなく、最初から商品価格に送料を上乗せして「送料込み」で表示することを検討してみてください。顧客心理としては、送料が別途発生するよりも、最初から総額が提示されている方が安心感がありますし、予期せぬ追加料金で購買意欲が削がれることも少なくなります。うちでも、一部の商品ではこの方式を導入して、コンバージョン率(購入率)の変化を検証しています。

【2】配送方法別の利益率を再計算する

次に、取り扱っているすべての商品について、配送方法ごとの利益率を改めて正確に計算し直すことが不可欠です。DHLだけでなく、FedEx、UPS、EMSなど、利用しているすべての配送サービスで、最新の送料を反映させた収益シミュレーションを行うべきです。

「この商品はDHLだと利益が出ないけど、EMSならまだいける」といった具体的な判断ができるようになります。この手間を惜しむと、気づかないうちに赤字商品を送り続けてしまうリスクがありますから、ぜひ時間をかけてやってほしいですね。

【3】商品単価・数量を上げて利益率をカバーする

送料が上がるのであれば、一つあたりの商品の利益額を上げることで吸収するという考え方です。具体的には、より高単価な商品にシフトしていく、あるいは、セット販売やまとめ買いを促すことで、一度の配送で複数の商品を送り、送料負担を分散させる戦略が有効です。

僕らの扱うラグジュアリーリユース品では、もともと単価が高いので影響は限定的ですが、それでも「あと少し単価を上げられないか」「付属品をセットにして付加価値を高められないか」といった検討は常に行っています。

【4】アメリカ依存を下げる

アメリカは越境ECにとって最大の市場であることは間違いありませんが、関税や物流コストの影響を大きく受けるリスクも高まっています。そこで、アメリカ以外の市場への分散を真剣に検討する時期に来ていると思います。

例えば、成長著しいアジア市場(シンガポール、香港など)やヨーロッパの一部地域など、関税リスクが低く、かつ購買力のある国・地域に目を向けるのも一つの手です。新しい市場を開拓するのは労力がいりますが、長期的な視点で見れば、リスク分散と成長機会の獲得につながります。

【5】SpeedPAKなどeBay公式配送との比較もしておく

eBayで販売されているセラーの方であれば、eBayが提供する公式配送サービス「SpeedPAK(スピードパック)」などの利用も選択肢に入ってきます。これらはeBayのプラットフォームと連携しているため、比較的安価な送料で利用できる場合があります。

ただし、配送スピードや追跡の精度、補償内容などは、DHLやFedExといった大手クーリエと異なる点もあるので、自社の商品や顧客のニーズに合わせて、慎重に比較検討することが大切です。僕も定期的に各社のサービス内容をチェックして、最適な配送パートナーを見極めるようにしています。

物流コストの値上げは、越境ECビジネスを続ける上で避けられない課題です。しかし、今回の値上げを単なるコスト増と捉えるだけでなく、自社のビジネスモデルや戦略を見直す良い機会だと前向きに捉えることが重要だと僕は考えています。

今回ご紹介した対策が、皆さんの越境ECビジネスの一助になれば嬉しいですね。変化の激しい時代ですが、一緒に乗り越えていきましょう。

FAQ

Q.DHLが9月に送料を値上げする主な理由は何ですか?
トランプ関税による米国向け通関処理の複雑化、世界的なインフレと人件費の高騰、そして年末の物流ピークに備えた先行対応の3つが主な背景です。
Q.3%の値上げは越境ECの利益にどれくらい影響しますか?
単価の低い商品では利益率に直接影響し、アメリカ向けは関税と送料の「ダブルパンチ」で「売れても儲からない」状態になるリスクがあります。
Q.DHL以外の配送業者も今後値上げする可能性はありますか?
はい、FedEx、UPS、日本郵便などもDHLと同様のコスト構造を抱えているため、早ければ10月〜11月にも値上げに追随する可能性が高いと見ています。
Q.越境ECセラーが物流コスト値上げに対して取るべき対策は何ですか?
送料込み表示への切り替え検討、配送方法別の利益率再計算、商品単価・数量を上げて利益率をカバー、アメリカ依存を下げる、SpeedPAKなどeBay公式配送との比較が挙げられます。
Q.送料込み表示に切り替えるメリットは何ですか?
顧客が総額を把握しやすくなり、予期せぬ追加料金による購買意欲の低下を防ぎ、コンバージョン率の向上が期待できます。
Q.アメリカ市場への依存度を下げることの重要性は何ですか?
アメリカ市場は関税や物流コストの影響を受けやすいため、リスクを分散し、成長著しいアジアやヨーロッパなど他の有望市場を開拓することで、ビジネスの安定と成長を図れます。

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