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2026.07.16越境EC返品eBay

越境EC初心者が陥る『返品の罠』。利益を守る価格戦略と隠れコストを徹底解説【荒木淳平】

越境ECにおける返品は国内とは全く異なる難しさがあります。本コラムでは、利益を食い潰す隠れコストの実態と、40代経営者・荒木淳平が実践する「返品リスクを織り込んだ価格戦略」を解説。初心者が越境ECで生き残るための具体的なヒントを提供します。

越境ECを始めたばかりの人がまず直面する大きな壁、それは「返品」だと思うんですよね。国内のECビジネスで返品対応に慣れている人でも、越境ECとなると、その常識は全く通用しないと感じるはずです。

僕も実際に多くの返品を経験してきましたが、越境ECならではの複雑さや予期せぬコストに、最初は戸惑うばかりでした。今回は、そんな越境ECにおける返品の現実と、僕自身が実践している具体的な対策についてお話ししたいと思います。

越境ECの返品はなぜ国内と違うのか?文化とコストの壁

まず大前提として知っておくべきなのは、海外は日本と比べて「返品の文化が非常に根付いている」ということなんです。日本人は「申し訳ない」という気持ちが先行して、なかなか返品を要求しづらい傾向がありますよね。でも、海外のバイヤーは全く違います。

彼らは「とりあえず買って、気に入らなければ返す」のが当たり前だと思っているんですよ。「イメージと違った」「やっぱりいらなくなった」といった自己都合の理由でも、平気で返品を要求してくるケースは少なくありません。僕も実際に越境ECをやってきて、この文化の違いには本当に驚かされました。

そして、何より越境ECの場合、返品にかかるコストが国内とは比べ物にならないほど高いんですよ。海を越えてモノを行き来させるわけですから、送料や手数料が二重、三重にのしかかってくる。これは本当に大きな問題なんです。

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利益を削り取る『隠れコスト』の正体

「いろんなコストがかかる」と言われても、具体的にどんなコストがかかるのか、正直、初心者のうちは想像しにくいかもしれません。でも、この「隠れコスト」を知らないと、せっかく得た利益が一瞬で吹き飛んでしまうこともあるんですよ。返品を受けた時にセラーが負担しなければならない、恐ろしいコストの代表例を2つ紹介しますね。

恐怖1:高額な「返品送料」が取られる

商品に不具合があった場合は当然ですが、出品プラットフォームやセラーの設定によっては、バイヤー都合の返品でもセラーが返送料を負担しなければならないケースがあるんです。日本から送る時の送料も高いんですけど、海外から日本へ送り返してもらう時の送料は、さらに割高になることが多いですね。

これだけで数千円から数万円が平気で飛んでいく。正直、商品の利益を大きく超える送料がかかってしまうことも珍しくありません。僕も過去に、利益がほぼゼロになるどころか、赤字になってしまった経験があります。

恐怖2:払った「関税」が返ってこない

これは本当に痛い。バイヤーが商品を受け取る時に関税を払っていたり、セラー側で税金関係の処理をしていたりする場合、返品になっても一度発生した関税などの税金は基本的には返還されないんですよ。つまり、商品は手元に戻ってきたのに、往復の送料と消えた税金だけが「純粋な赤字」として重くのしかかってくる。

僕も経験があるんですが、これには頭を抱えましたね。手元に商品が戻ったとしても、実際には損失だけが残る。この関税の仕組みは、越境ECならではの大きなリスクだと認識しておくべきだと思います。

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越境EC初心者が実践すべき『返品リスクを織り込んだ価格戦略』

じゃあ、この「返品」という避けられない現実に対して、どうすればいいのか。往復の送料に関税まで…そんなの、一回返品されただけで利益が全部吹き飛んじゃいますよ!って焦る気持ちはよくわかります。僕が皆さんにお伝えしたいのは、「返品があっても対応できる資金を、最初から価格にのせておく」ということなんです。

返品は「起こるもの」として計算する

初心者の頃って、ついつい仕入れ値と送料、そしてギリギリの利益で価格設定しがちじゃないですか。でも、これだと1回の返品で即死してしまうリスクがあるんですよ。越境ECでは、返品は「起こるもの」として事業計画に組み込むべきだと僕は考えています。

「返品引当金」を利益に組み込む

具体的には、「返品引当金」という考え方を取り入れるんです。例えば、10個売ったら1個は返品されると仮定しましょう。その1個の返品で発生するであろう赤字を、残りの9個の商品価格に少しずつ分散して上乗せしておくんです。こうすることで、個々の商品の利益率は少し下がるかもしれませんが、事業全体としては安定します。

資金の余裕がメンタルの余裕を生む

この価格設定ができていると、いざ理不尽な返品が来ても「想定内のコスト」として冷静に対処できるんですよ。ギリギリの価格競争から抜け出し、「返品されても痛くない価格」で売る力をつけることこそが、越境ECで長く稼ぎ続けるための絶対条件だと断言できますね。

僕自身も、この考え方を取り入れてから、精神的な負担がぐっと軽くなりました。越境ECは夢のあるビジネスですが、同時に現実的なリスクも伴います。特に「返品」は避けて通れない課題です。しかし、今日お話ししたように、適切な知識と戦略を持って臨めば、そのリスクを管理し、安定した事業成長を築くことは十分に可能です。ぜひ、今回の内容を皆さんの越境ECビジネスに活かしてもらえれば嬉しいです。

FAQ

Q.越境ECの返品が国内取引と大きく異なる点は何ですか?
海外では「とりあえず買って、気に入らなければ返す」文化が根付いており、自己都合の返品が多いです。また、返品時の往復送料や関税などのコストが国内取引に比べ圧倒的に高額になる点が異なります。
Q.越境ECで返品が発生した際にセラーが負担する「隠れコスト」とは具体的に何ですか?
主に高額な「返品送料」と、一度支払われた後に返還されない「関税」が挙げられます。これらのコストは、商品の利益を大きく圧迫し、場合によっては純粋な赤字につながります。
Q.バイヤー都合の返品でもセラーが送料を負担することはありますか?
はい、出品プラットフォームやセラーの設定によっては、バイヤーが「イメージと違った」などの自己都合で返品を要求した場合でも、セラーが返送料を負担しなければならないケースがあります。
Q.返品された場合、支払った関税は戻ってくるのでしょうか?
基本的には戻ってきません。商品が手元に戻ったとしても、往復の送料と消えた税金が純粋な赤字として残ることになります。この点も越境EC特有のリスクです。
Q.越境EC初心者が返品リスクに備えるための最も効果的な対策は何ですか?
「返品引当金」の考え方を取り入れ、返品が発生しても対応できるだけの資金を最初から商品価格に上乗せしておくことです。これにより、想定外の損失を防ぎ、メンタル的な余裕も生まれます。
Q.「返品引当金」とは具体的にどういうことですか?
例えば10個売ったら1個は返品されると仮定し、その1個の返品で発生するであろう赤字を、残りの9個の商品の利益に少しずつ分散して上乗せしておく価格戦略のことです。
Q.ギリギリの価格設定はなぜ越境ECで危険なのですか?
ギリギリの価格設定だと、たった1回の返品で発生する高額な送料や関税などの隠れコストにより、利益が吹き飛び、最悪の場合、事業が立ち行かなくなるリスクがあるためです。
Q.返品リスクを価格に織り込むことで、価格競争力が落ちませんか?
短期的にはそう見えるかもしれませんが、長期的に見れば、安定した事業運営とメンタルの余裕を生み出し、結果として「返品されても痛くない価格」で売り続ける力がつきます。これが越境ECで長く稼ぐための絶対条件です。

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