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2026.09.16越境EC米国関税通商法301条

【越境EC経営者の視点】米国新関税「対日12.5%」の覚悟と対策:事業者が知るべき真実

米国が日本に対し最大12.5%の追加関税を課す可能性。越境EC事業者として、提案段階にあるこの関税案の背景と、米国特有の「証明責任」についてJP.Companyの荒木淳平が解説します。

現在、越境EC事業者にとって気がかりなニュースが飛び交っていますよね。米国が日本に対し、最大12.5%の追加関税を課すという話です。僕らのような事業者は、こうした情報に敏感にならざるを得ません。今回は、この「対日12.5%関税案」について、現時点での状況と、僕らがどう備えるべきかをお話ししたいと思います。

対日12.5%関税案は決定事項ではないのか?

まず、一番大事なことなんですけど、この12.5%の関税が「決定」したわけではない、という点を冷静に受け止める必要があります。現時点では、米通商代表部(USTR:United States Trade Representative)が進めている「提案段階」なんですよ。

僕自身も、最初にこの話を聞いた時は「いよいよ来たか」と身構えました。ただ、うちの会社でも常に情報収集しているんですが、まだ最終決定ではないんですよね。もちろん、提案されていること自体がリスクではあるので、無視はできません。でも、いたずらに恐れるのではなく、まずは正確な情報を把握することが肝心だと僕は考えています。

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なぜ日本が米国の追加関税の対象となるのか?

では、なぜ日本がこの追加関税の対象として名指しされているのか。その背景には、中国・新疆ウイグル自治区などでの強制労働問題があります。アメリカ側から見て、日本は「強制労働で作られた部品や素材の流入を十分に防げていない国」とみなされているんです。だから、追加関税のグループに入れられてしまった、という見方が強いですね。

正直なところ、僕らもサプライチェーンの透明性確保には常に頭を悩ませています。特に越境ECの場合、様々な国から部品や素材が供給されるケースも少なくありません。どこで何が作られているのか、そのすべてを把握し続けるのは非常に難しいと感じています。

ただ、この関税は単純に今の関税に「+12.5%」が上乗せされるわけではないようです。実効税率は「上限15%」に収まる見込みだと言われています。つまり、今まで関税0%だった商品は12.5%に、すでに数%かかっている商品も、合計で最大15%程度に調整される可能性が高い、ということなんですよね。

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米国特有の「証明責任」が越境EC事業者に突きつける壁

「なんだ、まだ提案段階で、上限も15%ならそこまで心配しなくていいのかな?」と思う方もいるかもしれません。でも、僕がもっと警戒すべきだと考えているのは、関税のパーセンテージ以上に「米国特有の証明責任」という壁なんです。

今回の提案の根拠となっている「通商法301条」というのは、一度実施されてしまうと、大統領が変わってもそう簡単には覆らないという特徴があります。つまり、法的な安定性が高く、長引く可能性が高いんです。これが、僕らが長期的な視点で対策を考える必要がある理由の一つです。

そして、最も恐ろしいのが、アメリカの税関のスタンスです。日本の法律は「疑わしきは罰せず」が基本ですが、アメリカの税関は真逆。「少しでも怪しいならまず輸入をストップし、問題がないことを『企業側』に証明させる」という、めちゃくちゃ厳格な姿勢で臨んできます。僕らのような越境EC事業者にとって、これは本当に重いんですよ。

実際に、過去にも日本企業の商品が「材料の出所が証明できない」という理由で、税関で差し止められた事例は少なくありません。僕らも、うちで扱う商品のサプライチェーンについて、どこまで遡って証明できるか、常に確認し続けています。この「証明責任」こそが、関税のパーセンテージ以上に、越境EC事業者に大きな影響を与える可能性があると僕は見ています。

越境EC事業者が今から取り組むべき対策

では、僕ら越境EC事業者は、この状況に対してどう備えるべきでしょうか。僕が考えるに、大きく二つの柱があります。

一つは、サプライチェーンの透明性確保と書類整備の徹底です。これは、先ほどお話しした「証明責任」に対応するためです。商品の原材料、製造工程、関わるすべてのサプライヤーについて、可能な限り詳細な情報を把握し、いつでも証明できるような体制を整えておく必要があります。これは一朝一夕にはできませんが、今からでも着手すべき最優先事項だと僕は思います。

もう一つは、変化に対応できる柔軟なビジネスモデルの構築です。関税や貿易政策は、国際情勢によって常に変化する可能性があります。特定の国やサプライヤーに依存しすぎず、複数の仕入れ先を確保したり、販路を多角化したりといった戦略が重要になってきます。僕らJP.Company (Monoshare)でも、常に市場の変化を読み解き、事業の柔軟性を高める努力を続けています。

この関税案はまだ提案段階ですが、最悪のシナリオも想定し、今からできる準備を着実に進めていくことが、僕ら越境EC事業者にとって何よりも大切だと僕は考えています。不確実な時代だからこそ、冷静な判断と迅速な行動が求められているんですよね。

FAQ

Q.対日12.5%関税はいつから適用されますか?
現時点では米通商代表部 (USTR) による「提案段階」であり、具体的な適用開始日は決まっていません。今後の動向を注視し、情報収集を続けることが重要です。
Q.なぜ日本が追加関税の対象になったのですか?
中国・新疆ウイグル自治区などでの強制労働問題が背景にあります。米国は、日本が強制労働由来の製品流入防止対策が不十分と見なしているためです。
Q.関税が12.5%上乗せされると、どのくらいコストが増えますか?
単純に12.5%が上乗せされるわけではなく、実効税率の上限は15%に抑えられる見込みです。既存の関税と合わせて最大15%程度になる可能性があります。
Q.米国の「証明責任」とは具体的にどういうことですか?
米国税関は、疑わしい商品があれば輸入を差し止め、企業側がその商品の製造過程や材料の出所について問題がないことを証明する義務を負う非常に厳格なルールです。
Q.越境EC事業者はどのような対策をすべきですか?
サプライチェーンの透明性を確保し、商品の原材料や製造工程に関する書類を徹底的に整備することが重要です。また、柔軟なビジネスモデルで変化に対応する準備も必要です。
Q.通商法301条とは何ですか?
米国の通商法301条は、外国の不公正な貿易慣行に対し、米国政府が関税などの対抗措置を講じることを可能にする法律です。一度実施されると、長期化する傾向があります。

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